21カ国を渡りインドへ。インド8年目を迎えるあさみさんのシンプルな生き方


こんにちは。Miraist Woman 編集長の大角です。

最近は少しずつ暖かく、住みやすい季節になりました。しかし、心地よい期間はほんの一瞬で、インドはこれから一気に暖かく(暑く)なるみたいです。

5月ごろには45度前後の気温になるそうですよ。私もまだ未体験なので、いまからドキドキしています。

 

 

さて、Miraist Womanも3本目の記事になりました。今回のゲストは都麻実さんです。現在はMiyako Management Services Pvt. Ltdにて働いております。

あさみさんとの出会いはとある会合での名刺交換でした。

ちょうどその頃「インドと日本の水質が違うことで髪の毛が痛み始めており、悩んでいる」なんていう話をしたところ「紫外線防止、白髪防止そして、乾燥防止のためにココナッツオイルをつけると良い」というアドバイスを、メールで送ってくれました。

その後も会う度に「最近インドの生活はどう?」といつも気にかけてくれる優しい先輩です。

 

そんなあさみさんは今年でインドに来て暮らし始め、8年目を迎えます。

長期滞在、旅行を含め、計21カ国近く行ったことのあるあさみさん。そんな彼女は20代半ばからインドの生活をスタートしています。

 

大角:あさみさん、本日はよろしくお願いいたします。

 

都さん:よろしくお願い致します。私は全然立派な話はできないのですが、大丈夫ですか?

 

大角:全然だいじょうぶです。ぜひリラックスしてください(笑)

 

幼少期から「英語」が身近にあった

大角:あさみさんって、インドに来てどれくらいになるんですか?

 

都さん:8年くらいですね。

 

大角:それは凄く長いですね!!昔から、インドが好きだったのですか?

 

都さん:特別インドが好きだったわけではないです。海外にきっかけを持ったのは、高校生のハワイ留学がはじめでした。

元々小学生くらいの時から、英語学校に通わされていました。親がアメリカが好きだったんです。課外活動として放課後通っていたのですが、外国人の中に混ざり、日本語は禁止され、遊びを通じ英語を学んでいきました。

最初は苦労しましたが、小さい頃なので吸収が早かったと思います。

 

大角:私も小学生の時ECCジュニアに通っていましたよ。

当時流行っていたSPEEDのグッズが欲しかったので入会しました(笑)

当時は遊びに行ってた感じなのでほとんど英語は身につきませんでしたが、中学生に入って英語が教科に増えても、苦手意識は感じませんでした。

英語に対する苦手意識がないだけでも大きいですよね。小さい頃に英語に触れておくことは、大切な気がしますよね。

 

都さん:そうですね。実際、私が英語が楽しいと思い始めたのは中学生くらいの時でした。

そのため、高校は留学コースがある高校を選びました。海外に行ってみたいなと思っていたんです。当時神戸に住んでいたのですが、高校は島根にあったため、寮に入って通学しました。

この高校はハワイの学校と提携して留学制度があったため「これでハワイに行ける!」と、嬉しかったことを覚えています。

 

大角:高校生の時点で寮に入って家から離れた高校に通うことは、なかなか勇気のいりそうな決断ですね。

 

都さん:確かに周りにはそういう人はいなかったですが、気になりませんでした。島根には祖母がいたので、安心感がありましたし、母も厳しい人ではなく、友達のような存在なので、私の選択にダメ出ししたりすることはありませんでした。

 

高校生のハワイ留学が人生を180度変える

実際に高校2年生のときに短期留学で1年間、ハワイでホームステイをしたあさみさん。生きた英語を学びながらの生活は、本当に刺激的だったと話します。

 

都さん:ハワイは無条件に素敵な環境でした。

当時、1年間ホストファミリーの家に泊まって生活をしたのですが、皆優しくてすごく快適でした。それまでは日本にいて、日本の狭い世界しか知らなかったのですが、初めて食習慣も、服装も、住み方も、土地も空気も全然違う環境に身を置き、世界は凄く広いのだということを感じました。

例えば当たり前だと思っていた日本での「上下関係」それがハワイにはないのです。当時の自分には衝撃的でした。10代の頃にこういう経験ができたのは大きい財産になりました。

「このままずっとハワイにいれたら良いのに…」ということも思いましたね。

当時の留学仲間に一人ラッキーな子がいて、その子は現地の方と結婚して今もハワイに住んでいます。本当に羨ましいです(笑)

 

大角:高校生の時にそういう体験が出来るのは、本当に世界が広がりますよね。帰国後はどうされたのですか?

 

都さん:帰国後は普通に高校生活を送っていました。進路について、ワーホリで海外に出るか、専門学校に行って資格を取るかで悩みました。

小さい頃から「フライトアテンダントになりたい」という夢も持っていたのですが、当時は若い人たちの就職難の時期で「将来のために資格は取っておいたほうがいいな」と思い、最終的にはトリマーの専門学校に通うことにしました。

 

大角:卒業してすぐはフライトアテンダントは挑戦しなかったのですね。

 

都さん:フライトアテンダントはいつでも挑戦できるから。その時は日本が不景気だったし、まずは資格が必要だと思いました。

 

大角:進路選択するときに、悩んだりすることはなかったのですか?

 

都さんないですね。

「その時に一番いいと思ったことをやろう」と決めていました。間違っていたらやめてすぐ修正すればいいだけなので。フライトアテンダントに挑戦することも、自分でタイミングを決めようと思って。このときは専門学校を選びました。

 

社会人を経て、ニュージーランド、そしてドイツの生活

専門学校を卒業後は自ら探した動物病院へ就職。お泊りをしながら動物のケアをしたり、先生の診療補助をしたり、とにかく仕事は楽しかったとのこと。

 

都さん:でも2年半くらいして、仕事も慣れてきて、いろんなことが出来るようになってきたので、また海外に行きたいなと漠然と考えるようになりました。元々考えていたワーキングホリデーに行こうかなと思いつき、ニュージーランドに行くことにしました。

 

ニュージーランドを選んだのは、自然が多く、動物の看護の仕事ができるかなと思ったからです。
自然が豊かなうえ、物価もまあまあ安いですし、いろいろな人種が住んでいることはとてもいい刺激になりました。
特に仲良くしていただいたのがサモア人、トンガの方々でした。とても温厚で優しい人が多く、食事やパーティーも良く参加していました。

 

 

ただ、もう一度ニュージーランドに行きたいかというと、答えはNOです。
気候に関して、夏でも寒かったですし、アジア人に対する差別も強いなということを、当時は感じていました。

 

 

その後は、ニュージーランドで知り合ったドイツ人2名に呼ばれ、ドイツに6ヶ月ほど滞在していました。

彼らはとても家庭的でオープンな人たちでした。彼らの紹介でたくさんのドイツ、チェコ人の友達ができ、今でも連絡を取り合う仲です。ドイツ人は友達になるまでは完全に他人同士ですが、一度友達になると「一生の友達」として大事にしてくれる印象があります。

ドイツの人たちは、何でも手作りすることが得意で、ベッドも自分で作ったり、もちろん誕生日プレゼントも手作りでした。あまり日本のように買い物をたくさんする習慣がなかったように思います。

 

 

当時からエコに対する意識も高く、街全体が綺麗だったことを覚えています。また、動物に対しても優しく、パブやバスにも同行できるのは当たり前です。

 

 

大角:私もフランスに友達がいますが、その子の話を聞いていると、ヨーロッパの人たちは、一度買ったものは古くなって使えなくなるまで大事にする印象がありますね。夜遅くや土日に店が閉まるのも当たり前ですし、家での時間をたっぷり取っている印象があります。

 

あさみさん、本当にいろいろな国での生活を経験されているんですね。

 

24歳で帰国。空港でのグランドスタッフを経験し、ついにインドへ

20代前半までに、ハワイ、ニュージーランド、ドイツでの生活を経験し、24歳に日本へ帰国。昔からの夢であった「フライトアテンダント」に挑戦することを決意したとのこと。

 

都さん:実際に就職できたのは神戸空港のグランドスタッフでした。

当時の上司はオーストラリア人の上司で、石田純一みたいなノリの人。ホワイトデーのお返しにTバックを配るような人でした(笑)

上司がフライトアテンダントの学校の講師をやっていたため、グランドスタッフとして働きながら、再度フライトアテンダントの試験も受けていました。

 

皆さんが知っているところでいうと、エミレーツ航空の試験も受けたりしていましたよ。最初にエントリーシートが有り、そこをパスすると身長を測るんです。その後日本語の筆記試験があり、次に英語面接があります。

私は英語面接まで行きましたが、結局通りませんでした。2回ほど試験を受けて、もうフライトアテンダントはいいかなと思って、受けるのをやめましたね。

 

 

当時、神戸にはインド人コミュニティが多かったのですが、そこの人たちも会社の上司同様、凄くいい人たちが多くいました。

そして、そのコミュニティにいたインドの有名なお坊さんに「あなたが死ぬところはインドだよ」と言われたんです。

最初は冗談かと思っていましたが(笑)それをきっかけにインドに興味が湧いてしまって、ネットで調べてみたんです。

そうしたら「インドで働いてみませんか」という求人を見つけて、それをきっかけに「インドで働いてみようかな」と思ったのが、私にとって最初のインドのきっかけです。

 

インドでの就業。韓国での就業も経験し、再度インドへ

2009年にインドに渡ったあさみさん。実はこの8年間、途切れることなくインドで就業していたのではなく、ヨガ施設に滞在していたり、他の国でも就業したり、あさみさんらしく自由なライフスタイルを選択してきています。

 

 

都さん:2009年当時は、まだまだインフラが整っていなくて、毎日節水していた記憶があります。3日水が出ないときがあったり。停電もしょっちゅうでした。

これは田舎の話ではなく、デリーの話です。それと比べて、今は全然停電しなくなりましたし、住みやすくなったと思います。

当時、インドでの仕事があまりうまくいかず、安定していませんでした。そこで2010年に韓国に渡航しました。

 

 

大角:そこで日本に戻るのではなく、韓国を選んだのですね。

 

 

都さん:そうですね。韓国を選んだ理由は、昔から国として好きだったということと、日本に近い感覚の国で働けるかなと思ったからです。実際に韓国語を学びながら、化粧品の会社で働いていました。

 

日本と韓国が大きく違うのが食文化です。韓国のほとんどの企業は昼食は会社側が支給します。もしくは、週1で皆でランチに行きます。出前にピザ、夜は焼肉、ファミレスがほぼ毎日でした。嘘ではありません!そんなことから韓国生活は一気に太ってしまいました(笑)
韓国の仕事のやり方は日本のスタイルと似ていましたが、人間関係は日本ほど厳しくなく、みんな優しかったのでストレスがありませんでした。上司や周りの人達はすごくいい人たちでした。

 

1度目の渡航でインドに滞在したのは短い期間でしたが、韓国にいる間もインドには度々来ていて、インドの街が変化するエネルギーを感じていました。 なので、いつかはインドに戻って働きたいと思いながら韓国で過ごしていました。

 

 

インドで「ヨガ」に出会う。田舎にあるヨガ施設の暮らし

インタビュー時には得意のヨガポーズも披露してくださいました。

韓国からインドに戻ってきたあさみさん。そこで、あさみさんが今の生活でとても大切にしている「ヨガ」と出会うことになります。

 

都さん:2013年、韓国からインドに戻るタイミングで、たまたまインドのお金持ちの人と知り合うきっかけがあったんです。カジュラホ マッティアプラディッシュ州の方になるのですが、その方の家に滞在している時に、ヨガの先生と出会うことになるんです。

 

 

大角:あさみさんの人生には凄くおもしろい出会いや人の縁が溢れている気がします。それはなんでだと思いますか。

 

 

都さん:インドだからだと思います。

特にインドの田舎の人は、人との縁をとても大切にします。生き方がシンプルだからでしょうか。私はインドの人との関わりで一度も嫌な目にあったことはないですよ。その人がどういう人間かは、しっかり目を見て話せば分かる気がします。

 

先生にご縁をいただき、その後はしばらく、ヨガ・瞑想施設で過ごすことにしました。

ヨガは呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせ、心身の緊張をほぐしながら、心の安定と安らぎをつくる呼吸法です。

心と身体というのは、実は密接に関係しているので、身体の病気には、心の健康が不可欠なのです。ヨガでは身体と心の調和、統一を促すことで、さまざまな体調不良や病気を治していく効果があります。

私がいた施設は、ヨガを習ったり、ヨガを教えたりする施設なのですが、そこにはいろいろなインド人が訪ねてきました。

小さい子供からガンの人まで。特にインドは途上国なので、日本と比べると子供の病気・疾患が多い国です。彼らへヨガを伝えると同時に、自分も食事の栄養学の勉強をしたり、真の意味で健康になることを学んでいった時期でした。

施設の近くには牛がいて、毎朝3時半には起きて、採れたての美味しいミルクを飲んでいました。すべて野菜はオーガニックで施設内で作られましたし、本当に健康的な暮らしだったと思います。

 

ヨガから学んだ人生で大切なこと

大角:日本で「ヨガ」というと、女性の趣味だったり、ダイエットだったり、そんな意味合いが強く感じられます。あさみさんのように、本格的にヨガ施設で過ごした経験は、多忙を極める日本人にとっては凄く珍しい生活だと思います。実際にあさみさんがヨガと出会い、変わったことはありますか。

 

都さん:私はヨガの先生と一緒に暮らしをともにし、ヨガの真髄に触れてきました。ヨガのある生活はとてもシンプルで、心にいい暮らしであるといえます。実際に私はヨガと出会い、病気もしなくなりましたし、落ち込みにくくなりました。何よりヨガの先生の存在が私には一番大切でした。

 

今後も私は、このインドの地で暮らし、人生をインドで終えようかなと思っています。

 

人生についての話は重いかもしれないですが、先生はいつも「死ぬことを考えなさい」と教えてくれました。だから私は、当たり前なことではありますが「人はいつかは死ぬものだ」と思って生きています。

 

 

大角:凄く素敵なことだと思います。忙しい日本人でも、あさみさんにようにヨガに触れるためには、何かできることはありますか?

 

 

都さん:これはいろんな日本の方に聞かれるのですが、必ずと言っていいほど皆さん「時間がない」といいますよね。まずは、一日30分でもいいので内観の時間を自分で見つけてほしいです。
もし日々、7時に起床するのであれば、6時に起きればいいですし、6時に起きる人は5時に起きればいいのです。朝ちょっと早く起きるだけでも、身体も心も健康になると思いますよ。
そうやって、自ら時間をつくりだす工夫をしてみてほしいです。そして、そこで瞑想やヨガに触れる時間を作って欲しいです。
ヨガはわざわざスクールに通うものでも、お金を払ってやるものでもないですよ。全ては自分の環境次第です。もし希望するのであれば、私が教えますし(笑)

 

 

大角:私も「忙しい」という言葉を言わないように気をつけています。
私はインドに来てから毎日ブログを書き続けていますが、どんなに忙しくても時間を作って、おかげさまでなんとかできています。だからできないことはないんだなと思います。
優先順位をおけるかどうか、それが大切かもしれませんね。

 

 

 

 日本の女性に対するメッセージ

大角:あさみさん、今日は興味深い話をありがとうございました。

最後に、海外就職を目指す日本の女性たちに、何かメッセージをいただけないでしょうか。

 

都さん:そうですね。私が日本の女性を見ていて思うことは、いろいろなことに「期限」や「ルール」をつけて悩んでいる人が多い気がします。例えば「30歳までに結婚しないといけない」とか「結婚相手の年収はこれ以上なくてはいけない」とか。

人間は決めた方向に進むわけではないので、その瞬間に、どれだけ自分に正直に生きていけるかが大切だと思います。

社会的に作られた欲ばかり持っていると、欲を満たすためにいつまでも消費し続ける生き方をしなくてはいけません。そうなると、いくら時間があってもお金があっても、足りない気がします。

 

 

少し話はズレてしまいますが、私は小さい時、外見のことでいじめられたことがありました。水泳の授業の時、好きだったショッキングピンクの水着を着たら、みんなにそれを指摘されました。同様に、私の癖っ毛のこともいじられた記憶があります。

当時から「みんなと同じことをやらないといけない空気」というのに、凄く疑問を持っていました。海外に来たら「お前の髪型、癖っ毛だ!」なんていう人はいないですよ(笑)肌の色も髪型も服装も、言語も思想も全部違いますからね。

他人と自分は違うのだから「自分が行きたい道をシンプルに選択すること」がいちばん大切です。

 

大げさな話になってしまうかもしれませんが、自分が死ぬ前に「自分の生き方が良かった」と思えることが大切だと考えています。

誰かがあなたの人生を決める権利はありません。自分が本当に好きなことは、自分が一番わかっているはずですから、その気持に素直になって行動してみてください。

 

大角 あさみさん、ありがとうございました。

 

 

編集後記

今回はとあるホテルの会場を借りてインタビューをしました。インドらしからぬ?美味しそうなケーキやパンの香りが漂っており、凄くおしゃれな空間でした。

あさみさんはいろいろな国での生活を経験されておりますが、どの国のエピソードにも「人」に関わるエピソードがあり、人との縁に恵まれている方なんだなと、話を聞いていて思いました。それはあさみさんの前向きな姿勢や、直ぐ行動に移す実行力が引き寄せている縁だと思います。

あさみさんからは「私は一般的なキャリアウーマンとは全然違うけど、大丈夫かしら?」とコメントをいただきましたが、今までとは違う切り口で、たくさん学ぶことがあったと思います。

何かで悩んでいる人は、あさみさんのアドバイスを受けてみたらいいかもしれません。どんな小さなことでも、私にココナッツオイルを勧めてくれたときのように、親切に教えてくれると思いますよ。

あさみさん、インタビューご協力いただき、ありがとうございました!


2件のコメント

  1. いつも読ませて頂いています。
    昨秋、仕事を辞めた時に、インド旅行に行きました。英語話せない珍道中だったので、インドで働いていらっしゃる方々には、頭が下がります。
    私は、人生の折り返し地点をいつの間にか越えてしまい、就職活動中で、悩んでおりましたが、インドの人々から教わった一度の人生楽しむ、ということを思い出して、4月から新しい仕事に挑戦しようとおもいます。
    今回、都さんのインドに導かれた自然体のお姿、感動しています。
    カヨリーナさんもこれからも発信し続けて下さいね。応援しています。

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