「インド就職は、最大の自分自身への投資」山田知佳さん インタビュー 

 

「インド就職は最大の自分自身の投資」

 

みなさんこんにちは!Miraist編集部です!

 

さて、今回のMiraist Womanでご紹介するインドで働く日本人女性は、山田知佳さんです。

知佳さんは、インドで就業してちょうど1年。インドにあるKEYENCE India Pvt.Ltd.で働いています。

どのような経緯で、インド就職を選択されたのでしょうか。知佳さんの生い立ちから遡り、どのような想いや決断があってインドまで来られたのか、語っていただきました!

 

(この記事は、2017年5月1日の記事のリライト版です)

 


英語を話す環境があった幼少期

 

―知佳さんは小さい頃はどんな子供だったのでしょうか?

人懐っこい子」だったと思います。人見知りせず、大人たちが喋っているところに混ざって話すことが多い、おませさんでしたね(笑)一人っ子だったので、兄弟がいない分友達や大人と遊んでいることが多かったです。

 

―小さい頃は何か習い事はやっていましたか?

小さい頃は水泳を習ったり、お母さんのママさんバレーにくっついて、バレーを少しだけやっていました。あと、5歳から英会話スクールにも通い始めました。

 

―海外就職を目指す女性は、多くの方が幼少期に英語に触れる環境があるんですよね。知佳さんも同じですね。

両親が、英語は話せるようにしておいたほうが良いと言って習わせてくれました。当時は日本語禁止の環境についていけなくて、泣いていたこともあったのですが、担当のカナダ人の先生が「話せないから恥ずしがるではなく、まず何でもいいから口にしてみることが大事」だと教えてくれて。気付いたら、だんだん外国の人と英語で話す楽しさを感じていました。英語を習っていたこともあり、小さい頃は通訳になりたいと思ってたんですよ。実際に、中学生の時に初めて、外国でホームステイをする機会がありました。

 

インド転職をした知佳さんにインタビューしている様子

 


留学を通じて新しい自分に出会う

 

―ホームステイするチャンスはどのようにして掴んだのですか?

私の中学校では、試験が通った人の中からくじ引きでホームステイができる制度があったのですが、私はたまたま当選して、オーストラリアに行くことになったんです。

 

―くじ引きで!強運の持ち主ですね。中学生の時にオーストラリアに行って、どうでしたか?

それが、自分でもびっくりするくらいホームシックになってしまって(笑)毎日泣いていました。もともと人見知りしない性格だったので、ホームシックになっている自分にショックを受けました。でも最後、オーストラリアを去る時に、ホームシスターズが私がいなくなることに泣いてくれたんです。ホームシックになった辛さもありましたが、同時に、もっと皆と楽しい時間を過ごせばよかったと、後悔の気持ちがこみ上げてきました。その時に、絶対もう一度留学して良い経験を積もうと心に決めましたね。そこで高校は留学制度のある学校を選びました。

 

―そうだったんですね!高校での交換留学はどうでしたか?

本当に素敵な経験になりました。アメリカのネブラスカ州のケンブリッジという、田舎町に半年間いました。日本人は私だけという環境でしたが、ホームシックになることなく毎日楽しく過ごしていました。

 

―中学のときの後悔した気持ちを生かして、高校の留学ではいい経験ができたんですね。

そうですね。クラスメートをはじめ、クラブ活動でできた友達、ご近所の人…色んな人と交流しました。自分をポジティブにしてくれる環境で「海外で生活している自分って、こんなにイキイキしてるんだ!」と新しい自分を発見した気分でした。日々楽しさを感じられたのは、留学を通じて成長している実感があったからだと思います。最初はわからなかった授業も、英語が上達するにつれて、少しずつ理解できるようになったんです。その達成感は忘れられません。

 

インド就職を決めた山田知佳さん

 


秋田国際教養大学第一期生として大学生活をスタート 

 

―大学は秋田の国際教養大学に進学されたんですよね!なぜその大学を選んだのでしょうか?

大学のカリキュラムが面白そうだったというのが一番の理由ですね。また、大学で授業で使われる言語は、すべて英語に指定されているのも理由のひとつです。

中・高の経験で、将来海外で仕事をしたいを思っていたので「海外に行かずにとも留学しているような環境」が整っている国際教養大学はとても魅力的に映りました。そういうところに集まる人達は、きっと面白い人が多いんだろうなと思って。その人達との出会いが、私も変わるきっかけになるのではと思ったんです。

また、できたばかりの大学で私たちの代が「一期生」でした。何も無いところから自分たちで積み上げていったり、未知の世界にチャレンジできる、そういう部分も自分にプラスになると思いました。

 

―新しい大学に第一期生として飛び込むのは、かなり勇気のいることだと思います。自分の意志で新しい大学に飛び込んだ知佳さんの決断力、すごいですね。

家族からは「自分のやりたいことは、自分で考えて自分で決めなさい」とずっと言われてきました。私がやっていることを理解してくれ、私の選択をいつも応援してくれていました。その影響もあると思います。

また、私の父は単身赴任をしていたため家族全員で一緒に過ごす時間は少なかったのですが、父は自分の道を貫き、仕事に誇りを持っていました。その姿を見ていて、私も「自分が胸を張ってやりたいことをしよう」と小さい頃から思っていました。

 

大学時代の仲間と一緒に撮った写真

大学時代の仲間たちと


大学時代、インドと出会う

 

―インドに興味をもったきっかけは?

小さい頃からボランティア活動が好きだったのですが、大学で発展途上国や貧困問題について勉強するうちに「どうして格差は生まれるのか」ということに興味が湧きました。その授業を担当している教授が、5年間インドで働いていた経験があり、そこでインドとのつながりができたのです。国際ボランティアやNGOに関心があったのですが「実際に現場を見てみたい」と思い、大学2年生のときに、教授とクラスメート5〜6人でインドをバックパックしたんです。

 

―知佳さんの初インドは、大学生の時だったんですね!どのような場所を訪れたのですか?

色んなところに行きましたね。ガスや電気も通っていないような農村で暮らす女性たちの集まりにも参加しました。演劇をやって出迎えてくれてたりしました。初対面なのに「こっち来て!」と言われて一緒に写真とったり、インドあるあるの人懐っこさをすごく実感しましたね(笑)

印象的だったのが、家庭内暴力を受け、そこから保護され孤児になった子どもたちが集まる施設。その施設では、彼らに教育をして、社会復帰できるよう支援活動をしていました。

 

―実際、そこで出会った子どもたちはどうでしたか?

それが、悲しい経験をしているはずなのに、子どもたちの姿はとてもキラキラしていたんです。「僕は将来お医者さんになりたい」と夢を語ってくれたりして。私は自分が子供だった時、こんな風に夢について語っていたかなと考えました。

インドにはカースト制度があるので、彼らの努力がすべて結果に直結するとは言い難いかもしれませんが、勉強していることは絶対将来につながっているという強い意識があるんです。

そういう姿を見て、将来的に彼らが大きくなったら、彼らとインドで一緒に働きたいなと。間接的でもいいので、私もインドの経済発展につながることができたらいいなと考え始めました。

 

インド人の方と知佳さん

インタビュー時、インド人の方のランチタイムにお邪魔させていただきました!

 


「国際的な仕事をしたい」と思い、転職を決意

 

大学卒業後は京都で就職した知佳さん。海外で働きたいという思いはあったものの「はじめに日系企業での社会人経験を積みたい」と考えていたそうです。健康に興味があり、サプリメント業界を選びました。会社としては海外事業部も持っており、海外と原材料のやり取りをしていたとのこと。

 

社会人としてのビジネスマナーは身に付きましたし、仕事も楽しかったのですが、社会人4年目の時にもっと国際的な仕事をしたいと考え、転職することにしました。転職先は本社をイギリスに置く外資系企業。総合職としてITサポート、アドミ、マーケティング等に関わりました。採用条件では「英語が使えるかどうか」というところが非常によく見られましたね。

 

―日系と外資系では仕事のやり方がかなり違うと思いますが、転職先はどうでしたか?

転職して正解だったと思います。社内の会議や連絡はすべて英語だったり、海外の拠点とやり取りをしたり、些細な事でしたが海外と接点を持って仕事をできることは楽しかったです。前職は500人近い組織だったのですが、今回は50人。とても小さな組織でしたが、そのほうが仕事の幅が広がり、私に合っていたようで、自分の力を発揮できるんだと感じました。

 

―ぴったりの環境だったんですね。外資系=実力主義というイメージがありますが、実際は?

まさに実力主義です。前職とは違い、やればやるだけ評価される環境でした。実は私、会社では結構重宝されていた人材だったんです。前職で上司とコミュニケーションが合わず、部署が異動になった経験があって(笑)それから、人がやりたがらない雑用でもなんでもやって、必要とされる人材になろうと思ったんです。それを続けていたらいろんなスキルが身について、気づいたらそれが評価されるようになっていました。給与に評価が反映されたり、具体的な数字で見える形になったのはとても嬉しかったです。

 

―「人がやりたがらないことをやる」ということは、分かっていてもなかなかできないことだと思います。

若い人の中では「やりたいことをやろう!」という意見が多いと思います。それも大切な気持ちだと思うのですが、好きなことだけやる、というのは趣味の範囲になると思います。

私もやりたいことだけやっていたいな、と正直思うこともありますが、「やりたくないことをやるのは、仕事であれば当たり前のことだと考えるようにしています。もちろん、嫌になることもありますがやりたくないことは、やりたくなるように自分で考え方や環境を変えていけばいいと、そんな風に考えるようになりました。

 

インド就職のことを話す知佳さん

 


順調な社会人生活から、インド就職をする決断へ

 

転職後の外資系企業で、順風満帆な社会人生活を送っていた知佳さん。3年経って、社内から信頼を得て、自分の成長を感じることができたとのこと。しかし、それ同時に、今後のキャリアにつながる成長が感じられなくなってきたタイミングでもあったそうです。

 

残業もあまりなく、給料も安定しており、あとは結婚相手を探して退職…なんてことも考えたこともありました(笑)しかし、もっと自分にできることがあるのではないかと考えたんです。上司にも、自分のキャリアアップについて相談したのですが「そのまま続けたら良い」というアドバイスで、この会社で自分自身の変化を起こすことは難しいのかなと感じていました。また日本で転職しても、同じサイクルの繰り返しなのかな…と。

当時は20代最後の年だったのですが、学生の頃考えていた「インドで働いてみたい」という思いが忘れられず。自分の人生に後悔したくないと思い、インド就職をする決断をしました。

 

―20代後半は、女性にとってライフプランにおいてさまざまな選択が迫られる時期ですよね。

そうですね。私も結婚や出産のことを考えて、インド就職にチャレンジできるのは今しかないと思いました。タイミングというのは、人それぞれにあるのだと思います。

 

―転職活動はスムーズにいきましたか?

日本で開催されている「インドで働きたい女性向けのセミナー」に参加したりして、情報収集していました。転職活動をしながら私の意思は固まっていったのですが、家族にインド就職のことを伝えた時に、最初は反対されたんです。家族が、今まで私の選択に対して反対することはなかったのですが、今回は「なぜインドなの?」と聞かれました。私自身も、応援してくれると思っていたので最初はショックでしたね。

でも、日本での最後の夜に、父がふと「娘を嫁にやるときって、こういう気持ちなのかな」とつぶやいたんです。その時に、家族は反対していたのではなく、寂しさを感じていたんだなと分かりました。それでも背中を押してくれた家族にとても感謝しているので、いつか親孝行をしたいなと強く感じています。

 

インドで働くのが楽しいと語ってくださった知佳さん

 


インドでの就業がスタート。「営業職」という新たな挑戦へ

 

―インドの仕事選びでは、どのような点に気をつけていましたか?

当時は営業職だけに絞って会社を選んでいました。これまでいろいろな分野の仕事をやらせていただいていたのですが、幅広い経験を得た分、私のスキルにはあまり専門性がないと感じていたのです。キャリアの専門性が欲しかったのと、今まで営業をやったことがなかったので、大変かもしれないけれどチャレンジしてみようと思っていました。

 

―実際にお仕事をしてみていかがですか?

今の仕事ではセンサーの販売の仕事をしているのですが、私自身は文系出身で、エンジニアの人と比べ、もともと専門知識は持っていませんでした。しかし最近は、私ももっと知識を得て、商品について詳しくなる方が会社にとっていいのではないかと考えるようになりました。

そこで今は、現地スタッフの同僚たちに色々なことを教えてもらっています。彼らの方がセンサーの先輩なので、私が理解できたときにとても喜んでくれますし、何よりみんな頑張り屋さんなメンバーなんですよ!一緒に働いていると「私も役に立ちたい、もっと喜んでもらいたい」と感じます。

今は、私も専門的な知識を使って、商品のデモンストレーションが出来るように勉強中です。日々、できるようになった自分を想像しながら頑張ってます。

 

―とても素敵な考え方ですね!インドの生活には慣れてきましたか?

はい!インドに1年いて、仕事以外の自分の活動も少しずつできるようになってきました。来月には、インドの学校で、ボランティアで日本語を教えている方に会いに行きます。私にインドに行くきっかけをくれたボランティア活動にも、少しずつ携わっていきたいと思っています。

 

―何事もご縁ですね!インドに来てよかったなと思いますか?

もちろん思います。今が一番、自分のやりたいことをやっていると感じます。

新しい環境で新しいことを習得することは大変な部分が多いですが、できることが増えるとどんどん仕事は楽しくなってきますよね。また、インド人との交渉やコミュニケーションでは、日本ではないようなことが多々起こりますが、それもある意味、異文化交流の一つなのかなとも思います。次第に楽しんでる自分がいて「適応能力が上がった」と感じていますね。

インドの生活では、様々な面でやりがいを感じます。私にとっては自分自身に投資をするという意味で、インド就職は本当に良い決断でした。

 

インドで一緒に就業しているインド人スタッフと知佳さん

 


インド就職・転職を目指す日本人女性にメッセージ

 

―最後に、日本にいる女性に向けてメッセージをお願いします!

そうですね、「やりたいことをやることが一番大切ということを、お伝えしたいです。

私は、女性はやりたいこととか好きなことを一生懸命やっているときが一番輝けると思っています。

一生に一度しかない人生に、時間は平等に与えられていて、その与えられた時間をいかに濃く過ごしていくかどうかが重要だと思うんです。自分の時間を大切にして、自分が何をしたいのかを考えて行動すれば、魅力的な女性になれると思います。

インド就職・インド転職することがゴールではありません。その環境の中で、どうやって過ごしていくかが重要です。皆さんの選択を、インドから応援しております!

 

 


編集後記

 

インドというハードな環境でも、常に「会社への貢献」と「自分の成長」を考え挑戦されている姿を見て、私も頑張ろうと思いました。知佳さんの今後の活動もとても楽しみですね!またどこかの機会で、近況報告をしてもらえたら嬉しいなと思います。知佳さん、お忙しい中ご協力いただき、本当にありがとうございました!

 

 

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