インドでは誰もが知っている「タタ・モーターズ」
ムンバイに拠点を置く自動車会社で、タタ財閥の中核を担っています。
インド国内のシェアは約60%を占めており、自動車以外にも、建設機器、エンジニア・ソリューション、自動車部品、ソフトウェア業といった幅広い分野でインドの市場を支えています。
インド国内にとどまらず世界的にも展開しており、アルゼンチン、南アフリカ、イギリス、そしてタイにも生産拠点を持っています。(TATA motors HPより)

photo by Zee Business 世界一安い車「タタ・ナノ」
世界一安い車を売り出した理由
インドを代表するタタ・モーターズですが、2008年に約10万ルピー(当時のレートでおよそ28万円)で「タタ・ナノ」を発売しました。「世界一安い車」として世界中から注目を浴びました。
この「タタ・ナノ」が開発されたきっかけは、ラタン会長がデリー郊外で見た、家族4人が1台のバイクに無理やり乗っている姿でした。「これはなんとかしなくてはならない。」と思い、庶民の手にも届く、破格の値段の自動車を売り出すことを決めたのです。
なぜ、こんなに安いのか?
一番は、コストを抑えるため簡素な作りになっているからです。
ワイパーも一本のみしか装備されていなく、助手席側のドアミラーも設置されていません。
空気で走る車も開発していた!
また、2007年。タタ・モーターズが空気で走る車「Airpod」を発表していたことはご存知でしょうか。
フランス発の空気圧縮技術を取り入れて開発された、この画期的なエアーカー。とてもコンパクトな自動車なのですが、一度の空気の補給で200kmの走行が可能で、4時間ほど走ることができるのです。
ちなみに、最高時速は70kmです。あっと世界を驚かせたこの自動車ですが、長らく進展がなく下火になっており、巷では計画は破綻終わったのか?という空気が漂っていました。

photo by core77 タタ・モーターズが開発した「Airpod」
しかし去年、タタモーターが2020年までにはより改良したものを開発すると発表しました。
初期段階から着々と産業化に向けてプロジェクトを進めていたようです。(International Business TImesより)また、タタ・モーターズは将来を担うビジネスモデル開発や技術開発を促進すべく、新しいブランドTAMOを立ち上げました。
このエアーカーの開発がメインだそう。今後の情勢も見ていきながら、インドで本格的に生産が始まるのも近いようです。
まとめ
年々盛り上がりを見せている、インドの自動車産業。今回ご紹介した空気で走る車「Airpod」は、環境問題やエネルギー問題を解決していく上で、この上ない将来性を秘めています。
今後どのようなイノベーションが起こるのか、期待ですね!
参考
Business Journal
Drive Spark
International Business Times
TATA motors HP