誰もが知る英国の喜劇王、「チャーリー・チャップリン」

インド西部グジャラート州にあるアディプールという街では、毎年チャップリンのファンが市内に集まり、チャップリンの誕生日を祝うイベントが開催されます。

アディプールに住む医師アショク・アスワニさん(Dr. Ashok Sukhumal Aswani)は、チャップリンの大ファンとして有名で、最近ではメディアにも取り上げられているんです。

チャップリンとの出会い

彼がチャップリンに魅了されたのは52年前。通勤途中にチャップリンの映画『The Gold Rush(黄金狂時代)』のポスターを目にしたのがきっかけでした。

すぐにチケットを購入して、映画を鑑賞。椅子から転げ落ちるほど笑い、その面白さに衝撃を受けました。
仕事があることをすっかり忘れて、もう一度同じ映画を観るほど没頭してしまい、次の日には仕事を失ったそうです。200回以上観た今でも、その映画を観て笑えるんだとか。

毎年開かれるチャップリン誕生祭

チャップリンへの愛は誰よりも大きく、45年前にアディプールで「The Charlie Circle Foundation」という名のファンクラブを結成。

チャーリー・チャップリンの誕生日である4月16日には、毎年ファンクラブのメンバーと一緒にチャップリンの格好をしたり、踊ったり、ケーキを食べたりして、楽しく過ごしているようです。

The Charlie Circle Foundation

photo by Swissinfo

「当時アディプールでは、ほとんどの人がチャップリンのことを知りませんでした。彼の名前をチャーリー・チャンピオンだと思っていた人もいたほどです」とアスワニさん。

アディプールという小さな村で開かれたこのイベントは時と共に拡大し、今年は250人以上の人が街中から集まって享年88歳であるチャップリンの、129歳の誕生日を祝いました。

なんとこのイベントを機に、無名だったアディプールが地図に記載されるようになったそうです!

アディプール

photo by Swissinfo

笑いは最高の薬!

彼は、約10万ルピー(約17万円)もの運営費を自ら負担し、イベントを開催しています。それでも毎年開催するのは、チャップリンの笑いの力によって、彼自身救われたからだそうです。

「笑いは最高の薬だ」と言い切るアスワニさんですが、インド伝統の治療法であるアーユルベーダを専門としている彼は、なんと処方箋としてチャップリンのDVDを患者に渡しているんです!

実際、「笑い」は科学的にも身体によいとされており、 University of Maryland School of Medicineによると、笑うことで心血管疾患のリスクを下げることができるとのデータもあります。

笑いは最高の薬だ

photo by Swissinfo

あなたも疲れた時は、チャップリンの映画を観て ”ひとわらい”してみては?

参考
GOOD NEWS NETWORK
Great Big Story
swissinfo.ch