近代化が急速に進み、情報に溢れているインド。

2018年6月からGoogleインドはソーシャルアプリ「Neighbourly(ネイバーリー)」を提供しました。
ユーザーはこのアプリを利用して、ローカルエリアについて質問したり、その質問に対して答えることができます。

近年、デリーやムンバイのような主要都市に人々が集中し始めたことによって、生活スタイルは変わりつつあり、ローカルコミュニティの中での情報交換が難しくなっているとみたGoogle。

「Neighbourly」は、このように都市化が進むインドで「ローカルエリアに関する質問と答え」を結びつけ、価値ある情報のプラットフォームを作ることを狙いとしています。

リアルタイムで質問・回答できる

このアプリのベータ版は、現在ムンバイでのみ使用可能。

ムンバイなどの大都市では、Androidを利用している人が多いため、地元情報の Q&A を Android で提供しています。
公用語である英語やヒンディー語をはじめ、インド国内で話されている8カ国語の言語で利用できるのも特徴です。

また、GPS 機能もついているため、サインアップしてすぐ自分がいる場所の情報が見れる上に、リアルタイムでユーザー同士が音声やテキストで情報をやり取りすることができます。

例えば、
「この近くで一番美味しいパン屋はどこ?」
「一番安全なパーキングエリアはどこ?」
といった生活に基づくローカルな質問に、リアルタイムで地元の人が答えてくれます。

Googleは1000人のユーザーに1ヶ月ほどこのアプリを利用してもらったところ、ユーザーの質問に対し、5分以内で答えが返ってきたのは約30~50%と高く、スタートは順調そうです。(Tech Crunchより)

Neighbourly

photo by Neighbourly

信頼できるローカルな情報を

関連性と信憑性の高い最新情報によって、地元の人やローカルな情報を知りたい来訪者、新しくその土地に住み始めた人をつなぐことを可能にするこのアプリ。

これによってGoogleを多く利用してもらい、情報の精度も高めていく狙いもGoogle側にあるとのこと。

また、今後は「どういった人が、いつ、どこで、どのような質問をしているか」といったデータをAIに取り込みながら、ユーザーやその地域に応じた広告や新サービスを展開する予定だそうです。

今まで口頭で伝えられていたローカルな情報や、Googleの検索エンジンでは答えが出ないような小さな質問も、このアプリによってプラットフォームが作られ、”大切なひとつの情報”となるわけですね。今後インドでどのようにして勢いを伸ばしていくのか楽しみです。

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参考
Neighbourly
Tech Crunch
Yahoo!JAPAN ニュース