近年働き方が多様化し、海外就職は選択肢の1つとして広がりつつあります。その中でも、今後ますます高い経済成長が見込まれ、未来への可能性に満ち溢れた国「インド」での就職・転職が注目を集めつつあります。
インドで働くことに興味はあるものの「何から就職活動を進めていいのか分からない」「インド就職活動情報を詳しく知りたい」というような方も多いのではないでしょうか。
今回この記事では、インド就職を始める前〜内定後までのガイドラインについて詳しくお伝えします。
目次
インド就職活動前を始める前にするべきこと
まずは情報を集める
インドを訪れたことがなかったり、身近にインドで働いている人がいなかったりすると、インドで働くということ、インドで暮らすということをイメージするのは難しいと思います。
海外では住み慣れた日本と比べて、ライフスタイルも生活環境も大きく異なります。特にインドでは、日本での生活と比べると、良い面はもちろんありますがハードシップ伴う場面もあります。
仕事面でも、一緒に働く現地スタッフとは文化が異なり、価値観が違うので一筋縄ではいかないことも沢山あります。
まず、インドで働くことに興味があるのなら、インドでの就職・転職情報及び生活情報をしっかり調べることが大切です。
知っておきたいインド就職情報
1,現地採用について
インドで働く場合、主には「現地採用」「駐在員」という2つの働き方が存在します。
日本もしくは外資企業の子会社・現地法人、または現地企業にて直接雇用され就業することを「現地採用」と言い、日本国内にある法人・企業に雇用され海外に派遣される人を「駐在員」と言います。
正直なところ、駐在員としてインドに赴任され働く方が待遇面は良いと言えます。
ですが、誰もが海外駐在の切符を手にできる訳でもありませんし、駐在員にはない、現地採用として働くメリットも沢山あります。
2,給与について
インドで就業する外国人に対し、雇用先は年間1,625,000インドルピーを支払わないといけないというVISA発給基準があります。
そのため、必然的に給与はその額が最低基準になります。為替の変動にもよりますが、日本円にすると260万円前後です。(2019年11月時点での為替にて算出)
もちろんこれまでの経験やスキル・ポジション等によって給与は変わってきます。
そして、外国人へのVISA発給額はインド人のホワイトカラー平均給与の約3倍。インドで生活するには問題ない水準です。
3,インドで働く魅力について
・グローバルパーソンとして鍛えられる
・日本人の希少価値が高い
あまり知られていないですが、インドは総人口と英語を話す人口がともに世界2位なのです。
ダイバーシティ溢れる環境で多様な人とのコミュニケーション力、ネゴシエーション力を鍛えることで、更なるグローバルパーソンへ成長できます。
そして、なんとこの広大なインドの土地で、未だ在留邦人数は1万人弱。
インドでの日本人の少なさは、ポジティブに捉えると貴重なチャンス!可能性を秘めているこの市場で、日本人の希少価値は高いと言えます。
(※Miraistでもインドから現地情報を発信しています…!)
Miraistの現地情報はこちら→現地より発信!インド生活情報
もう一度インド就職についてゆっくり考える
調べた情報などを踏まえ、もう一度 ”今の職場や環境を変えて本当にインドで転職していいのか” をゆっくり考えることが必要です。
海外転職を検討することは、これから自分がどのような人生を歩みたいのか、どのようなキャリアを描きたいのかじっくり考えるいい機会の1つにもなると思います。
自分自身が就職・転職活動で何を大事にしたいか、何を軸にこれから働きたいのかをもう一度しっかり考えることが重要です。
一大決心には勢いも大事かとは思いますが、インド渡航後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、ある程度情報を集めて判断する時間をとることが大切です!
家族の理解を得る
独身の方の場合は、ご家族などににきちんと話をし理解を得ることが重要です。
インドで家族や友人と離れて暮らす場合、時には日本が恋しくなることもあると思います。そんな時、日本から応援してくれる家族の存在は大きいと感じるはずです。
既婚者の方や子育て中の方の場合も、よりインドで働くことに家族からの理解が得られるかどうかが重要なポイントです。もし配偶者や子供と一緒にインドへ移住するならば、自分一人の問題ではなく、家族全員の人生に関わることになります。
単身赴任をお考えの方にとっても、日本とインドで離れて暮らすことに家族の理解が不可欠であることに変わりありません。
資産計画、大体のスケジュールを考える
インド就職・転職を開始する前に、大まかな流れやスケジュールを把握して置くことも大切です。
まずは、インドにいつ頃渡航したいかを決めて、そこから逆算しながらスケジュールを立ててみましょう。
また、インドでの生活を始める前に、最低限、下記のような費用が必要となります。
・インドへの渡航費
・ホテル滞在費(物件が見つかるまでの1~2週間程度)
・前払い家賃+保証金(家賃の1〜2ヶ月分程度)
※エージェントを利用する場合は別途仲介費用が必要
+(1ヶ月分の生活費・食費、交通費、生活用品費など)
渡航費、ホテル滞在費など、企業負担か個人負担かで準備する金額が変わってきますので、求人応募時または面接時に確認が必要です。
現在一人暮らしをされていて、引っ越しが必要であったり、インド渡航に向けての予防接種代、キャリーバックやその他購入代、その他お金がかかることも人によってあると思います。
まず、どれだけの費用が自分に必要か把握し、今すぐ準備できるのか、またはいつまでに準備をするのか、計画を立てることをおすすめします。
インド就職活動を始める
インドでの求人を探す
現地採用としてインド就職・転職を始める場合、求人の探し方はいくつかあります。大きく分けると下記の3つになります。
1,人材紹介エージェント経由で仕事を探す
2,求人サイト経由で仕事を探す
3,直接企業に連絡し仕事を探す
1のエージェント経由は、企業から求人の依頼を受け、転職を希望する方から登録を受けた上で、求人企業と求職者の間に立ち、マッチングを行なっています。
エージェントに登録すると、履歴書・職務履歴書を提出した後、キャリアコンサルタントとの面談を実施しする場合が多いです。面談の内容を踏まえ、経験・スキルに合った求人を紹介してもらいます。
その後、求職者と企業との間にコンサルタントが立ち、就職・転職活動を進めていきます。
2,求人サイト経由の場合、日本では新卒採用をはじめとして、とてもメジャーな方法です。
求人サイトには求人情報が記載されており、応募後企業と直接連絡を取り合い面接調整し、進めていきます。
3,直接企業に応募する場合は、求人情報がWebサイトに載っていない場合、求人を出しているか確認をすることが可能です。
人材紹介エージェントを使うメリット
インドでの就職・転職活動を行う際、インド現地の人材紹介エージェントを利用するメリットは多くあります。以下にエージェントを利用するメリットを挙げてみました。
1,求人企業についての情報が得られる
選考に進むにあたり、求人企業の規模や強み、組織構成などの最低限の情報は知っておくに越したことはありません。中には、インド現地法人専用のWebサイトを設けていない日系企業も存在します。
エージェント側が各企業から求人を受ける際には、仕事内容や勤務時間、待遇だけではなく、企業の規模や組織構成などもヒアリングしています。よって、エージェントを利用する方がより企業情報を手に入れることができ、情報をもとに就職・転職活動を進めることが可能です。
2,現地の生活情報が得られる
インドで働くということは、インドで生活するということ。
上記の「インド転職活動を始める前にするべきこと」でも述べた通り、インドの生活に関する情報も必要です。
インド現地のエージェントだと、現地に住んでいる日本人が在籍しているので、衛生面や交通渋滞、生活水準、気温など気になったことを直接質問することができます。
3,非公開求人に応募ができる可能性がある
エージェントを使うとキャリアコンサルタントが求職者にあった求人もしくは企業の紹介を行うため、公開していない企業とのマッチング可能性もあります。
その場合、非公開求人をエージェントから紹介してもらえる可能性があります。
選考に進む
求人に応募し、書類選考を通過すると面接に進みます。
インド就職・転職の場合、求職者がインド在住の方以外の場合はほとんどSkypeでの面接となります。企業によっては日本本社、インド現地での直接面接を希望されることがあります。
最終面接を通過すると、企業側よりオファーレター(採用内定通知書)が送られます。その後オファー内容を確認し、入社意思の有無を決定します。
内定から渡航までの期間は1ヶ月~3ヶ月ほどが目安です。現職中の方は退職届けや引き継ぎの準備を進めることをお勧めします。
内定後にやるべきこと
就労VISAを取得する
無事に内定が決定すると、渡航に向けて就労VISAを取得しなければいけません。
内定先からVISAエージェント費用の支給がない場合は、実費でエージェントに頼むか、自分で取得することになります。
自分で取得するのは難しいイメージがあるかもしれませんが、インド就労ビザ申請フォームをオンラインで作成し、必要な書類を揃えれば取得できます。
公的・私的手続きを済ませる
目安として約1年以上日本から離れる場合、いくつか下記の公的手続きが必要になります。
・海外転出届
・国民年金
・国民保険
・住民税
ご自身で決断しなければいけない手続きもあるので、将来を見据えて決断することが重要です。
その他、携帯電話の解約や契約内容変更・必要であればネットバンクの開設・クレジットカードの整理・ジムなどの習い事の解約…。人によってしなければならない私的手続きも沢山あると思います。
渡航日が迫り焦る前に、前もって手続きを進めることをおすすめします。
予防接種を受ける
インド入国にあたり日本人に義務づけられている予防接種はありません。
しかし、もし何かしらの病気にかかったとき、予防接種を受けていれば自分の身体を守ることができるかもしれません。
予防接種は種類によっては半年以上かかるものもあるので、前もって進めるか、渡航後にインドの信頼できる医療機関で受けることをおすすめします。
まとめ
今回は、インド就職活動完全ガイドをお届けしました。
日本を飛び出し、”10年後の世界の中心、インド” という新しいフィールドで働く経験は新しい刺激に溢れおり、きっと人生において貴重な財産となると思います!
この記事が、インド就職を検討される方のお役に立てれば幸いです。