インドのワインと聞いてピンと来る人は少ないのではないでしょうか?
「インド=暑い」というイメージから、インドでワインって造れるの?と疑問に思うかもしれません。
でも実は、インドには「アジア最高のワイン」と世界から評されているワインがあるんです!
その名も「SULA Vinyards(スーラ・ヴィンヤーズ)」。
スーラ・ヴィンヤーズの創業者、ラジーヴ・サマント氏。
スタンフォード大学を卒業した彼はシリコンバレーで活躍していましたが、故郷のインドに戻り、1997年にスーラ・ヴィンヤーズを創設しました。ちなみに”SULA”は彼のお母さんの名前です。

photo by Sula Vineyards Pvt Ltd この太陽のマークがスーラのシンボルです。
ソムリエも絶賛!
2013年に開催されたフランスのワインコンテストで銀賞を獲得してから知名度を上げ、
世界の超一流のソムリエが認めた、インドワインの認識を覆したワイン。
インド産ワインという物珍しさが売りではなく、ヨーロッパやカリフォルニアといったワイン国の、レストラン、専門家、ジャーナリストからその味わいやワイン造りの哲学を高く評価され、「世界に通用するアジア最高のワイン」として、今や世界のワイン市場に一大センセーションを巻き起こしているワイナリーなのだ。
ソムリエ友田晶子氏
と、ソムリエ友田晶子氏も絶賛しています。
インドの暑い気候で栽培できるの?
インドといっても国全体が常に高温多湿というわけではなく、ワインの栽培に最適な土壌が広がる地域があります。
スーラ・ヴィンヤーズがワイナリーを構えるのは、
ナシクというインド西部に位置するムンバイから約180kmほど北東にある街です。
デカン高原にある海抜610mの高地にあり、スペインやカリフォルニアに似た気候をしています。

photo by Jineshwar Constructions インド西部に位置するワイン産地ナシク
ナシクがある西インドは4月〜5月が1年の中で一番暑い時期で、気温は50度近くまで上がります。
6月〜8月には雨期を迎えるため、暑くなる前の2〜3月頃に収穫できるように栽培しているんです。
12月〜1月は、日中の気温は30度を越えますが、夜には13度まで下がります。
この寒暖差と、長い日照時間が、独特の風味ときれいな酸味を生み出しているんだとか。
ブラックベリーやシナモンの香りに溢れ、スパイシーでまろやかな赤ワイン。スパイスのきいた料理と相性抜群の、さわやかでドライな白ワイン。他にも多数種類があり、一緒に食べるごはんに合わせてワインを選べます。
毎日新聞によると、スーラは契約農家を含めて約2200エーカーでワイン用のぶどうを栽培しており、市場は毎年15〜20%ずつ拡大しているようです。
インド国内だけでなく、ワイン大国のフランス、イタリアをはじめとして、日本や欧米など30ヶ国にも輸出しています。

インドのワイン市場
しかし、インドでの酒類の消費を見てみると、ワインが占めるのは1%未満。(産経ニュースより)
実際に現地のインド人に聞いたところ、インドでは「ワイン=リッチな人が飲むもの」というイメージが強く、飲みに行くときは、主にウィスキーやビールを頼むようです。
ただし、経済の自由化が進むとともに中産階級の層が厚くなってきており、ワインを飲むことがひとつのステータスになってきているんだとか。
最近は若い人や女性の間でも、ワインを楽しむようになってきているようです。
今後も、インドのワイン産業は拡大していきそうですね。

スーラ・ヴィンヤーズはインドで最も有名なワイナリー。
というのも、このワイナリーではワイン製造だけでなく見学ツアーもやっていて、スパを兼ね備えたホテルや、高級フレンチレストランも楽しめるんです。
毎年2月には”SulaFest”と呼ばれるワインフェスティバルを開催しており、ワイナリーは世界中から20万人もが訪れる観光地になっています。

photo by Trip Adviser
SULAの太陽のマークを見かけたら、ぜひお試しください!
SULA vineyardsのHPはこちら
★ちなみに、Miraistのオフィスの近くにThe Wine Companyというお店があります。
インドのワインだけでなく、世界中のワインも気軽に味わえます。
ごはんも美味しく、値段もリーズナブル。
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