こんにちは!Miraist 編集部です。

アジアでの就職を検討している方には、「アジア就職に興味はあるけど、国の違いがあまりよく分からない。」

「アジアで働くことによりキャリアアップを目指したいが、どこの国が自分にあっているのだろう。」というようなお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

今回はそんなお悩みを解決すべく、アジアの中でも著しい成長を遂げている中国シンガポールインド、ASEAN諸国(インドネシアマレーシアフィリピンタイベトナム)を就職先の観点から比較してみました!

給与面について

就職に置いて、大切な判断軸となるのは給与面ではないでしょうか。

基本的にスキル、ポジション等によって変わってはきますが、今回は現地採用者における就労VISA発給基準の給与を比較しています。

アジア現地採用給与比較


シンガポール
は、月収SGD3,600以上(約28万円以上)が就労VISA発給基準と定められており、他国と比べ平均給料は高くなっています。
給与が高い分、アジアの中では就労VISA取得が困難だと言われており、就職・転職の難易度も高いと言えるでしょう。

シンガポールの次に平均給与が高いインドは、就労VISA発給基準として年間でINR162万5,000以上(約260万円以上)が定められています。

そのほかの国も就労VISA発給基準が定められており、VISA基準以上の給与は保証されています。

就労VISA取得条件について

海外で働くためには就労ビザが必要です。

取得条件には学歴や実務経験などがあり、各国で就労ビザを取得できるかが決められています。

アジア就労ビザ比較

上の表から分かるようにタイフィリピンインドは、比較的就労VISA取得がしやすい国と言われています。
しかしこれらの国も今後は、国内失業者数を減らすため取得が厳しくなる可能性があると言われているので注意が必要です。

タイ・フィリピン・インド以外の国では、就労VISA取得時にほとんどの場合、これまでの実務経験年数が問われることが多くなっています。

シンガポールはこの中の国で就労VISAの取得が最も難しく、前職との関係性を深く問われることが多いです。その分、上記で述べたように就労VISA発給基準の給与が高くなっています。

福利厚生・待遇について

福利厚生・待遇は国や企業によって異なりますが、会社によっては日本への一時帰国航空券の支給、現地医療保険の加入、社用車の支給、家賃補助など多岐に渡ります。

特にインドネシアはアジアの中では待遇が良いと言われており、ドライバー付き社用車を支給する会社が多いと言われています。中にはプール付きの家が用意されることもあるようです。

反対にシンガポールは東京都23区ほどの小さい国土に加え、電車(MRT)とバスが発達しているため、社用車の支給はほとんどありません。

福利厚生は、日本と同じく働く会社を選ぶ上では重要なポイントとなります。必要に応じて自分で交渉することが大事でしょう。

求人に関して

前提として、主にどの国も日本人人材ニーズが高いのは日系企業になります。

業種としては、アジア圏は一番製造業が多く、加えて商社・通信・コンサルティング・不動産・会計事務所と多岐に渡ります。

ですが、リゾート地として有名なインドネシアのバリ島やフィリピンのセブ島は、観光業・飲食業がメインとなっています。

求人に応募する条件として、中国では主にビジネスの場でもコミュニケーションツールは中国語になるので、高い中国語能力が求められるケースがほとんどです。

同様に、シンガポールではビジネスレベルの高い英語力が求められます。

タイベトナムの日本人カスタマーサポート職だと英語力不問の求人もあり、また逆にタイ語やベトナム語など現地の言葉が喋れると企業から高評価に映ります。

もちろん職種や業種、ポジションによって求められる語学力は異なりますが、より語学力が高い方が転職・就職を有利に進めていけることや転職・就職の幅を広げられることには違いありません。

またインドマレーシアタイフィリピンの共通点は、ポテンシャルを見て採用する求人が多くあり、未経験の業界でもチャレンジが可能という点です。

日系企業進出数・在留邦人数について

アジアは日本にとって距離的にも近く、生産拠点、消費市場として魅力を高めており、アジア複数国に拠点を設立することでビジネスの拡大を狙う日系企業も急増しています。

実際のところ、日系企業は全世界に7万5000の海外拠点があり、アジアには5万2000拠点、約70%がアジアに集中している状況です。(2018年12月時点)
そして日系企業数の増加に伴い、アジアでの在留邦人数も増加しています。

ではアジア各国の①日系企業進出数②在留邦人数について見ていきましょう。

アジア日系企業進出数・在留邦人数比較


中国
には、32,349拠点と多くの日系企業が拠点を置いており、在留邦人数も124,162人と桁違いです。しかし近年は、人件費の高騰によりコストメリットが薄れたため、新規進出する企業数は減少傾向にあります。

インドは最も在留邦人数が少なく1万人にも達していないですが、ポジティブに捉えると可能性を秘めているインド市場において、日本人の希少価値が高いことはチャンスと言えるでしょう。

各国の魅力とは?

最後に、それぞれの国で働く魅力について見ていきましょう。

アジア各国で働く魅力

中国

「世界の工場」と呼ばれた中国は世界中から製造業が進出してきています。日本から距離的にも近く、今やアジアビジネスの最前線で働けることは大きな魅力です。

シンガポール

シンガポールには多くのグローバル企業が進出しており、アジアにおけるビジネスの中心地として、アジア地域の統括拠点を置く企業も多いです。またアジア圏の中では給与水準が高く、英語力を活かして活躍できる機会が豊富です。

タイ

日本人が移住したい国ランキング上位に入るタイは、仏教であることや、米を主食としていること、温厚な人柄など日本との共通点が多いです。また在留邦人数の多さから、日本食スーパーやレストランも多数あり食生活では困らないでしょう。

インドネシア

インドネシアは歴史の背景からも東南アジア屈指の親日国であり、日本人はインドネシア人から好意的に受け止められています。また現地採用者に対して充実の福利厚生を提供している企業が多いのも魅力の1つです。

インド

インドは2030年までに人口は約15億人となり、中国を超えて世界一となることが予想されています。インドの平均年齢も現在日本の45歳・中国の35歳と比較し、インドは24歳と若く長期的な人口ボーナスが予想され、世界最大のマーケットになると言われています。10年後の世界最大の中心で働くことは、今後の転職市場において圧倒的価値となり得えます。

マレーシア

マレーシアは準公用語が英語と定められており、多様な言語を話すマレーシア人同士のコミュニケーションでも英語が使用されています。首都クアラルンプールでは約50%を中華系民族が占めており、英語だけでなく中国語の習得も可能な環境です。マレーシアは気候も安定しており、日本人にとっても比較的暮らしやすいと言われています。

ベトナム

ベトナムは語学力に自信がなくても応募できる求人が多くあることが挙げられます。そのため英語やベトナム語をこれから身につけたいという方にとっては就業しやすい国でしょう。

フィリピン

フィリピンは公用語が英語と定められており、近年日本からの語学留学先としても注目を集めています。首都のマニラやセブ島などには、欧米等と比較すると授業料が手頃な語学学校がたくさんある事から、英語を学びながら働けるのも魅力の1つです。

まとめ

まとめ

今回はアジア8ヶ国を就職先の観点から比較してみました!

同じアジアの国といえど、国によって様々な違いがあります。

海外就職は人生の大きな決断。まずは各国の違いを理解し「どの国が自分の指向性と合っているのか」を考えることが大切です。その際にこの記事がお役に立てたら幸いです。