こんにちは!Miraist編集部です。
みなさんは、インドの綿布「カディ(Khadi)」をご存知でしょうか?
一本一本手で紡ぎ出した綿の糸から作られるカディ。機械生産では作り出すことのできない、手織りならではの独特の風合いと手触りが特徴です。
実は、カディは独立運動のシンボルでもあるんです。
ただの布ではない!
カディは、インドの人々にとって象徴的な織物です。
過去インドは英国に支配されていました。ガンディーは、「自分たちのものは自分たちで作ろう」とカディを自ら手で紡ぎ、織って着用し、英国の勢力に抵抗したことでも有名で、歴史と思想が反映されている布です。
ガンジーは「Khadi is not just a cloth. It is thought. (カディはただの布ではない。思想である)」という言葉を残しています。

photo by yourstory
カディを世界に広めた人
また、カディを世界に広めた人に、マルタン・シン(Martand Singh、1947-2017)があげられます。
彼は50年もの間、伝統織物であるインド・テキスタイルをはじめとして、遺産保全や展示など、幅広い文化復興活動をしたことで知られています。

photo by マルタン・シン インタビュー映像「In Conversation with Martand Singh: Handmade in Rajasthan project for Rajasthan with Prasad Bidapa」より
マルタン・シンは、インドの独立、雇用、死生、創造という観点からカディを「自由の布」と呼び、この綿布で仕立てられる衣服、カディ・クルタ(Kurta)を日常着として纏っていたようです。
クルタは今日でも、セレモニーの正装として、ある時は寝間着として、多岐にわたる場面で着られています。

photo by 岡本憲昭 Gujarat Vidyapithの学生による瞑想とカディの糸を紡ぐ時間
ガンディーの思想を受け継ぎながら、カディの再発見と復興に注力したマルタン・シンによって、インド・テキスタイルは世界に伝播しました。
カディ × 日本ブランド
また、日本を代表するブランドとして、世界中にトレンドを発信しているISSEY MIYAKEでは、1980年代からマルタン・シンとのコラボレーションを通じて、インド文化との対話ともいえる衣服づくりを行ってきました。
そして、2018年5月25日より、京都を中心とする東西の人や文化を繋げていくコミュニケーションスペース ISSEY MIYAKE KYOTOのKURA(蔵)にて「Khadi インドのものづくり – Homage to Martand Singh -」が開催されています。
2018年6月24日まで開催しているので、インドのものづくりを知りたい方、ぜひ訪れてみては?
ISSEY MIYAKE KYOTO 展覧会
「Khadi インドのものづくり – Homage to Martand Singh – 」 展
会期:2018年5月25日(金)~2018年6月24日(日)
会場:ISSEY MIYAKE KYOTO KURA (蔵)ギャラリー
住所:京都府京都市中京区柳馬場通三条下ル槌屋町89
TEL:075-254-7540
営業時間:11:00~20:00
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