こんにちは!関野です。
今回お届けする「パッション関野の採用&人事 お悩み相談室!」

第24回では、「インド人社員の離職」についてお話しました。
なぜインド人社員が定着せず、離職してしまうのか?分かりやすく解説します!

なぜインド人社員が定着しないのか?

相談者:弊社インド法人にてインド人社員の離職が続いています。特に中堅クラスの次代を担う優秀な人材の離職は頭の痛い課題です。(38歳 自動
車部品メーカー管理部門担当)

関野:インド人社員の指向性や、不満と捉えている事を特定し、その解決に向けて適切な人事制度策定や就業環境の整備に動いていきましょう。
以下、日系企業に就業するインド人社員に対して行った弊社の意識調査結果を元に話をします。

「社員が退職を考える主な理由」

第1位:自分の給料が市場平均よりも低いと判断した場合

インドでは社員は基本、社内外を問わず給料の情報共有を行います。
これにより、自分の給料の市場相場との比較を常に行っています。企業としては、同業界における競合他社の給与情報を定期的に調査(ベンチマーク)し、自社の給与水準を競争優位的に設定し続けていく必要があります。

第2位:キャリアステップが不明瞭な場合

日系企業社員が所属会社に期待をしているのは、自分自身のキャリアの向上(エンプロイアビリティ)を見込めること
日系企業では、実務を通じ「カイゼン」「5S」「JIT」等、他インド企業や多国籍企業でも評価されるキャリア構築を期待しています。
また「新しい学びやトレーニングの機会がないと感じる場合」も同様に高い数値を示しており、多くの社員は日系企業に当該機会を期待して入社しているのでこれが実現しない場合は、長期的な就業は難しいと判断する可能性が高いです。

第3位:転職先から、より高いポジションを得られる場合

インド人にとってはポジション(タイトル)も給与に並ぶ大切なファクターです。
日系企業の多くは、メンバーマネジメントをする立場を管理職(マネジャー職)と考える場合が多いですが、インド企業の多くは、経験年数や実績に応
じてメンバーがいなくとも職階としてより高いタイトルを与える場合が多い。
社員の突然の退職表明を避けるためにも、いつ次のポジション(タイトル)に昇進ができる可能性があるか、どういう状態になればそれは実現するのか等を
適切な人事評価制度(Promotion Policy/Performance Management Systemなど)に基づいて、会社は1on1 MTGなどを通じて定期的にコミュニケーションを取ることが推奨されます。